主人公 マーセルと自叙伝『三輪車の少年』

マーセル・ウェイランド(Marcel Weyland、ポーランド名マルツェル) 1927年、マリア(Maria)の弟として生まれる。建築家、およびポーランド語で書かれた詩の翻訳家。12歳の少年だった1939年の夏、ナチスの迫害から逃れるため家族と共に故郷を離れ、リトアニアのヴィルニュス(Vilnius)、神戸、上海など住む場所を転々としながらも各地の学校で学び続けた。いわゆる「杉原ビザ」のリストには第861番に父 Michal Wejlandのポーランド名が残されており、マーセルは杉原千畝を「われわれの人生における英雄」と讃えている。自叙伝『三輪車の少年』The Boy on the Tricycle(日本語版未刊行)は、2016年にBrandl & Schlesinger社から出版、日米開戦直前の日本の姿や戦時中に身を寄せた上海での思い出などを描いた。甥のシドニー工科大学教授のアンドリュー・ジャクボヴィチ(Andrew Jakubowicz)は「世界の歴史の中でも最も重要な時期を通じてマーセル・ウェイランドは自分の道を切り開いた」という言葉を自叙伝に寄せている。





ヴェイラント=ヤクボヴィチ家の人々が住んだ、上海・無国籍避難民指定居住区内の家

(2000年、取り壊し直前に甥アンドリュー・ジャクボヴィチが撮影)





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マリルカ・プロジェクト

ポーランドから日本、上海を経てオーストラリアへ 2万キロを旅したユダヤ難民たちの過去と今を追う、 歴史とアートの共同プロジェクトが始まりました 本プロジェクトの新しいサイトが立ち上がりました。以下のリンクからご覧ください。